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2022年4月に新しく開設された総合診療科。「“人”も“家庭”も“街”もみる」をテーマに、患者さんが抱える健康問題について幅広く対応。一人ひとりに寄り添った総合的ケアを行う診療科です。
総合診療科 「人も家庭も街もみる」
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どんな患者さんを診ているの?
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地域との連携は
どんなことを行なっていますか?

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貧困、高齢社会において
総合診療科の必要性って?
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総合診療科の必要性について"
❶入院 総合診療科病棟では、確定診断を下すための検査入院や、急性期医療が必要な緊急入院などの入院治療を行っています。
❷予約制の外来 開業医の先生方からご紹介いただいた患者さんの診療を行っています。
❸在宅医療との協同 適切な在宅医療が受けられるように専門のスタッフと情報共有しています。
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総合診療科についてインタビュー
地域や行政と連携し、患者さん一人ひとりが
“より良い社会生活”を送れるよう専門家がサポート
地域のニーズに合わせ、街と人に寄り添う総合診療を提供
総合診療科は患者さんが抱える健康問題について幅広く対応する診療科です。臓器別の専門家ではなく“あなたの専門家”。人それぞれにおこる不調などをすべて引き受けるのが総合診療科です。
現在の医療は専門化・細分化しているため、特定の診療科ではなかなか診断がつかない症例も多く見受けられます。そのような患者さんたちにさまざまな検査をし、どのような疾患に罹患しているのか診断することが総合診療科の役割のひとつです。また、複数の疾患を抱えた高齢者や、社会的困難を抱えている方などを総合的にケアしていくのも私たち総合診療科の務めです。退院時に入院前と比較して、これまで通りの生活を送るのが難しい患者さんには、介護認定の取得や在宅医療の導入をすすめることもあります。患者さんの変化に合わせて在宅環境の整備を促すなど、生活背景も踏まえた診療にあたり、一人ひとりのライフスタイルに合わせた医療の提供を目指しています。
総合診療科医の手厚いサポートで未来の医師を育む研修医教育
総合診療科では、将来の地域医療を担う医師の育成にも力を入れています。医師は、医学部を卒業後、初期研修を2年間受けることが義務付けられています。当院の研修医は、総合診療科病棟を中心に初期研修を行い、診療科にとらわれず、さまざまな疾患を診て知識や技術を身に付けます。幅広い視点で患者さんに適した治療、診断にあたることができる医師の下地作りをしています。
多職種カンファレンスが充実 退院に向け全スタッフがサポート
診断が多岐に渡り、さまざまな判断力、知識、経験が必要となる総合診療科。特に現代社会においては、貧困、高齢化社会など、社会的な問題を抱えている患者さんが多く見受けられます。そのため、医師や看護師だけでなく、医療や福祉に関わるさまざまな専門家の連携が必要になってきます。総合診療科では、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、リハビリスタッフ、社会福祉士、医療事務が一つのチームとなって、患者さんが必要とするケアについてカンファレンスで情報共有しています。たとえば、在宅復帰を目指す患者さんでは、医師は回復の見込みを提示し、病棟看護師からは入院生活の様子を、リハビリスタッフは退院後の生活を考慮したリハビリについて、社会福祉士は適切な介護サービス等が利用できるようになど、それぞれの専門家が意見を出し合い退院までの道筋を立てていきます。総合診療科は、患者さんやご家族が安心して退院できるようサポートし、“より良い社会生活”を送れるよう行政や地域医療に関わる方たちの力を借りながら、解決に向けアプローチしています。
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総合診療科部長
池田 徹 医師
my favorite
折り紙を折りはじめて8年くらいになります。若い頃に当直していたときに、検査結果が出るまでの時間が暇だったので、何気なく折りはじめたのがきっかけです。小物からはじまり、だんだん大物を折るようになりました。一番の大作は一辺75cmの折り紙で折ったドラゴンです。

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