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医療特集
長野中央病院の取り組み
心不全手帳
心不全の患者さんは日常生活の自己管理がとても大切です。当院では昨年度から「心不全手帳」を導入し、患者さんに血圧、飲水量、体重、運動の有無、息切れやむくみなどの自覚症状を毎日記録していただいています。これによりわずかな体の変化にも気付きやすくなり、早期治療に生かせます。当初は毎日記入することを負担に感じていた患者さんも、継続することで自分の体の状態が目に見えるようになり「生活習慣の見直しに役立っている」との声が聞かれるようになりました。院内でも、退院後に再入院となる方の減少や、体に異変を感じられた方が早めに受診し早期治療を開始できるなど、心不全手帳の効果を実感しています。
日々の自己管理で心不全の悪化サインがないか確認
A5サイズの心不全手帳。患者さんが自分の血圧や自覚症状を記入する「毎日の記録」の他に、患者さんの疾患や治療歴、生活上の留意点なども掲載されている。
地域連携パス
地域連携パスとは、地域のかかりつけ医と当院が連携して患者さんの心不全治療をすすめるためのものです。患者さんの病状や検査結果、投薬について情報共有を行います。患者さんは、月に1回は地域のかかりつけ医に定期通院をしていただき、半年に1回は当院で検査と診察を受けます。その半年間の患者さんの状況と治療に関する詳細が「地域連携パス」によってわかり、より患者さんを理解した治療を継続することができます。
周囲で情報を共有しご自宅でも最適な生活維持を応援