そけいヘルニア外来
長野地域のそけいヘルニア
治療に貢献するために
当院外科では、「患者さん一人一人の病状に合わせた最適な治療」を提供できるように「そけいヘルニア外来」を長野市で初めて開設しました。そけいヘルニアに対して、患者さん一人一人に適した手術方法や麻酔方法を考慮し、手術を行っています。立ったときや重いものを持ったときに、そけい部が膨らみ、痛みや違和感を伴うことがある方、不安がある方はぜひ一度ご相談ください。
※そけいヘルニアの診療は、そけいヘルニア外来だけでなく、通常の一般外科外来でも随時行っています。
そけいヘルニアとは?
そけいヘルニアとは、昔「脱腸」と言われていた疾患です。足の付け根(そけい部)の筋膜が弱くなったため、立った時など腹圧がかかった時に足の付け根がふくらむ状態です。ピンポン玉くらいの大きさのしこりやふくらみが現れることが多いようです。成人の場合男性に多い疾患ですが、女性にもみられます。
そけいヘルニアの病態
そけいヘルニアの3つのタイプ
治療方法
成人のそけいヘルニアは自然治癒することはないため、治療方法は手術加療です。また嵌頓(かんとん)と呼ばれる状態になると腸閉塞や腸壊死の危険性があるため、緊急の処置が必要です。
腹腔鏡 手術 |
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鼠径部 切開部 |
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TAPP(腹膜腔アプローチによる腹腔鏡下そけい部ヘルニア手術)
TAPP法は英語のTransabdominal preperitoneal approachの略で、腹腔鏡(スコープ)を臍から挿入し、2本の操作鉗子(かんし)を通常臍の左右の側腹部に2カ所入れ内視鏡の画像を映し出したモニターを見ながら行なう手術です。TAPPでは腹腔内からヘルニア部を観察し、腹膜を切って空間を作成し、ヘルニアの穴(ヘルニア門)をメッシュでふさぎます。その後、腹膜を縫い閉じます。
創の位置
ヘルニアへの到達経路
TEP(腹膜外腔アプローチによる腹腔鏡下そけい部ヘルニア手術)
TEP法は英語のTotally extraperitoneal approachの略で、 腹腔鏡(スコープ)を臍から挿入し、2本の操作鉗子(かんし)を通常臍の下の正中線上に縦に2カ所入れ内視鏡の画像を映し出したモニターを見ながら行う手術です。TEPはTAPPと異なり腹腔内で操作は行わず、腹壁内を剥離して(はがして)空間を作成し、ヘルニアの穴(ヘルニア門)をメッシュでふさぎます。
創の位置
ヘルニアへの到達経路
そけい部切開法 TIPP(ダイレクト・クーゲル法)
そけい管を開放し、腹膜前腔を剥離してメッシュを留置する方法です。近年TIPP(transinguinal preperitoneal repair)とも言われています。 手術時間は30分~40分程度です。
創の位置
入院日数
術後の経過観察をしっかり行うため、日帰りではなく入院にて治療を行います。1泊2日~3泊4日のスケジュールがあります。患者さんの状態にあわせて相談させていただきます。
入院費用(概算)
入院期間:3泊4日例
腹腔鏡手術
3割負担150,000円
1割負担50,000円
そけい部切開法
3割負担66,000円
1割負担22,000円
※上記の金額は、あくまでも概算です。診療内容や入院日数により金額は変わりますのでご了承ください。また、食事代や病衣代は含まれておりません。
手術後から日常生活までの流れ
手術後手術数時間後より歩行・食事・シャワーが可能です。
退院後デスクワークなど、おなかに力が入らない仕事は退院翌日より復帰可能です。
診療実績
2022年 | 2023年 | |
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そけいヘルニア手術 | 81 | 94 |